2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

名言を使ってみて

んー。

探知機orインチキ 00003

「これ、あげる」 「え、これはチョコレート。そして今日は二月の十四日、…ということはまさか!」 「想像にお任せしますってことで」 「どういうことだよ」 「教えなーい」 「あ、待ってくれよ。これを探知機かインチキかだけでも、教えてくれよー」 「きゃ…

探知機orインチキ 00002

「やだー、太郎くんのところでお泊まりするの」 「駄目でしょ、幹男。ごめんなさいね仁美さん、迷惑かけちゃって」 「泊まるのー」 「こら幹男、迷惑でしょ。ここは太郎くんや仁美さんにとっては探知機だけど、私たちにとってはインチキなのよ」 「うーーー…

探知機orインチキ 00001

「そういえばさ、一丁目のメガネ屋だったとこ、なんかコンビニになるみたいだよ」 「コンビニかー。近くに同業も多いのにやってけるのかな」 「何ヶ月かしたらどれか潰れるかもね」 「この開業予定のはどうなるかな」 「んー、大手のチェーンが来るみたいだ…

虚無の言

未来創造堂という番組で、魚群探知機を開発した人のドラマが放送されていた。 その開発が難航していたことについて、テスターとして船に乗っていた開発者の弟が、本職の船乗りに何度も海に投げ落とされては「探知機なのかインチキなのかわからない」と罵られ…

オーラおじさん

右手を上げて、赤信号を横断しようとしている自転車乗りのおじさんがいた。 おじさんの右手からは、オーラのようなものが後方に流れていていた。オーラなんてメルヘンなものじゃなくても、半透明の輝きあるものが間違いなく右手から放射されていた。 なんだ…

新札デザイン案

新千円札はそのまま野口英世。 新五千円札はそのまま樋口一葉だが、左手で千円札を握りつぶしている。 新一万円札はそのまま福沢諭吉だが、左手で千円札、右手で五千円札を握りつぶしている。 新千円札の野口英世をよく見ると、つらそうな目をしている。

宇宙の人

枯れた声のおじさんが、公園で一人何かを叫んでいる。 遠目からその様子を見ていた僕は、その姿があまりにも喜びたっぷりだったので、どうしたのかと近付いて尋ねてみた。すると、おじさんは「遂に地球に着いたんだ」と目をキラキラさせて答えてくれた。僕は…

路地裏の声

あいつら坊主頭は、単に毛を剃ったから灰色の頭皮をしているわけじゃない。毛を剃って、灰色の溶液に頭を浸しているからあの色なんだ。 信じてくれ。 信じられないなら、一度冷静に考えてみてくれ。 黄色人種の皮膚の色が、体の一部とはいえ灰色であるわけが…

およそ先週

日中は蒸すように暑く、夜はぱらぱらと雨が降ったり止んだりした、水分だらけの一日。 そんな夜に商店街を歩いていると、魚屋を見かけた。 そこでは新鮮な魚類のほかにうなぎの蒲焼が販売されており、蒲焼は屋根もない場所で、ガラスの覆いやサランラップの…

壊れご隠居

さぁさ、カクさんや、やっておしカカカカカカク、カク、カカカカカカカク、カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカククククク、カカカ、クックククククククウウウウゥッゥゥウウ、カカカッ、カカカッ、カカカッ、クゥーク…

壊れご隠居

さぁさ、カクさんや、やっておしカカカカカカク、カク、カカカカカカカク、カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカククククク、カカカ、クックククククククウウウウゥッゥゥウウ、カカカッ、カカカッ、カカカッ、クゥーク…

ラストシーン

「フ…、フハハハッ! 確かに私はお前たちに力で負けた。だが、それでお前たちの何かが変わると思ったら大間違いだぞ! いいか、不良少年たちよ。いくら我々中年を倒そうが、お前たちが年を取っていくという現実は変わらない。そう、力では何も変わりはしない…

ただの日記

車の中でカクンッと首を動かしている初老の人がいた。 あれは、睡眠中だから自然と首を動かしてしまっているのか、それとも縦ノリが最高潮だからああして首を動かしているのか。 つまらない考えだとは自分でも思うが、毎回ふと思う。 ややこしいので、車体に…

路上の販促

最近の販促戦略は、ポケットティッシュや油取り紙の配布では飽き足らないらしい。 昼間、友人の家へ徒歩で向かっていると、突然ソフトバンクの店から飛び出してくる人間が一人。これいかがですか、と差し出してきたのがポケットティッシュにパンフレット、も…

怪文書系

一文字への超執着。アンサイクロペディアでは有名な記事らしいが、最近知った。ほぼ一文字ながらも、飽きさせないような工夫が随所にしてあって面白い。というか凄い。本当に凄い。大好きだ。 http://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82…

ライトカラーの世界

「スイスは右下」 金色蜂が散らばって飛ぶその上で、水色のクラウドはあっちの方角へと向かっていた。 あっちの山はとても鋭角。色がないからそんな部分で勝負しようとしているのか、なんでも貫いてしまいそうなほど貪欲に尖っている。 実際、無防備にふわふ…

CS番組

終了した教育番組の機材を使いまわして製作された番組「にこにこ接吻」。 30分ある番組中、前半はじゃじゃ丸(着ぐるみ)とピッコロ(着ぐるみ)の接吻、後半はポロリ(着ぐるみ)とピッコロ(着ぐるみ)の接吻が、音楽もなく桃色のスポットライトの中で延々…

ちがう

水槽をひっくり返すと、中に入っていた水と小石とメダカが当然のようにこぼれた。 でもこれは当然のことじゃない。だって、僕は水槽をひっくり返していない。近づいてもいない。ずっと、部屋の対角の位置にあるテーブルに肘をついて、ぼけっとしていた。僕の…

自転車走行中

バス停に座っているお爺さんの髪型が、リーゼントに見えた。 ただ電柱で一旦隠されてからまたお爺さんが出現すると、横分け気味のさらさらヘアーだったので、おそらく自分が見たリーゼントの一瞬は、風で舞い上がった髪が偶然にもリーゼントの形を成していた…

包丁のようなもの

先日、どこかの県の男性が包丁のようなもので銀行員を脅して逮捕されたらしい。 包丁のようなもの。ニュースでこう説明されていたが、これって何だろう。アナウンサーは執拗に「包丁のようなもの」を連呼していたので、決して絶対に包丁そのものではないらし…