mistoaの第３号が公開されました。 気色の良悪良い（よわるよい）作品群です。あと、自分にしては長めのネタを提供させていただいたのでそちらもよろしくです。

くらげらげらげ、くらげらげらげ。 娘がブギウギ調にギターをかき鳴らしながら、そんな詩を歌っている。 どういう意味があるのか気になるが、小学校にも入っていない娘のことだ。どうせ意味なんか考えていないのだろう。尋ねたところで仕方がない。 だから私…

多幸感にさいなまれている。 ああ、もう本当になんでこんなに幸せなんだろう。何か歴史的なことを成功させたわけじゃないのに、体調も万年最悪なのに、今なんて刃物を持った不良たちに囲まれてるのに、なんでこんなに幸せなんだろう。 学校に行っていたころ…

さっき（22：00前）ＮＨＫ放送でやってた「ゼロの声」って番組が面白すぎた。youtubeとかにアップされないだろうか。

今そこの床を這っていたのはナメクジであり、叔父ではない。そう信じたくて、僕はまったく同じ言葉を頭の中で何度もループさせる。 叔父ではない。叔父ではない。叔父ではない。叔父ではない。 叔父は苦手だ。いや、そんなレベルではない。怖い。恐ろしい。…

おぼろげな影に誘われて、僕は濡れた草だらけの坂道を下っていく。 空は夜だし雨上がりで気温も低いのだけど、歩いていると、たまにキュッキュッと音が鳴ったり、滑りそうになったりするのが楽しかった。どこまで行くのか不明な影の動きにも、恐怖以上に期待…

緑色だった指先が白色化していた。風呂上がりの出来事。 年始の指先緑化発覚以降、何度も風呂に入ってきたというのに、突然、何がきっかけでこうなったのかはわからない。ただ理解できるのは、自分の指先が快方に向かっているということと、心にぽっかりと緑…

「またスフィンクスを疎かにして！」 そう言った母は、私を犬のような姿勢で座らせると、派手なフルフェイスを被せて、東の方角を向くように体を回転させて、背中を手のひらを当てて私の背筋をしゃんとさせた。 「これでよし」 このまま15分キープ。楽なよう…

最近、なんかベタなのが好きだ。行動も展開もベタだけど、奥の設定まで読むとちょっと意味不明な味のするやつ。 あと指先は緑。 あと何か懸賞でデジタルビデオカメラが当たった。

マントを開いた。マントは、ばさばさと音を立てながら背中のほうに膨らんで、僕が落ちていくスピードにわずかな制限をかけた。 「気持ちいいなぁ」 肌をいためる風が和らいで、ようやく見えた街並み。いつも行動していたこの場所も、今の高さから見るとこん…

虫眼鏡のように見えたそれは、マカロニであった。 何故そう見えたかというと、マカロニを円柱としたとき、その高さの数値がやたら低く、輪にホワイトソースの膜が張っていたからである。 「珍しいこともあるもんだなぁ」 僕はぽつりと呟いて、手のひら大のマ…

焚き火に飛び込んだ僕らは、その熱さにのたうち回った。 あまりの刺激に目を開けることもできず、自分が向いていた方向さえ忘れてしまう。近くに用意していた水槽を見つけることができない。僕らは、ただ転がるように地面に体をこすりつける。 こんなことで…

ささくれ跡の状況が悪化している。 そら豆のような皮膚の色は色も範囲も変化なしだが、触れたときの痛みは先日よりも激しくなり、触れていなくてもささくれ跡のある指の爪が常にめくれあがろうとしている感覚がある。 中指の爪が剥がれて中から本当にそら豆…

年末、指のささくれを引きちぎることに失敗した。そのときの傷がまだ痛む。それどころか、傷がそら豆のような緑色に変わってきている。 人間の体ってこんなに緑化することがあるのかと驚いている。このまま全身がそら豆になってしまったらどうしようかと戸惑…

鹿がこちらを見ている。 僕は鹿せんべいを持っているわけではないし、鹿の気を惹くような行動を取っているわけでもない。服だって地味だ。 どうして鹿は、じっと僕のことを見つめているのだろう。僕なんて、ただ椅子に座ってくつろいでいるだけなのに。どう…

少々遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。 昨年はmistoaにお誘いいただいたり、それ以外にもちょいちょいとネットの文章イベントに参加してみたりと、以前と比べるとサイトの活動が活発になった感じのする年だったと思います。 今年は、…