くらりくらりと倒れ込んだと思えば、それは嘘。 倒れ込んだように見えたのは脱皮した皮で、中身の本体は直立の姿勢のまま。揺れていたのは、脱げ落ちる直前の皮が風でたなびいていただけ。 なんだそうか、と気付きの喜びに表情を和らげる僕。 笑顔で、また新…
見ず知らずの人物から、声をかけられた。 その声の内容は「ヨッ!」という気さくな挨拶で、しかし僕は彼のことを一切知らない。緑色の変なフリースに、緑色の変なズボンに、緑色の変な顔面、緑色の変な手足。こんなやつとは同僚ではないし、クラスメイトにな…
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