つよ気

 ひずんだボールを地面に投げつけると、予想だにしない方向に跳ねる。
 それを知っていて、僕はボールを地面に投げつけている。
 投げつけを続けている。
 僕から大切なものを奪ったあいつに、いつか僕の責任の外で復讐できることを夢見ながら、僕は、ひずんだボールを、地面に――!