機械系

 高機動ラビオリ兵器。
 小麦粉と水とひき肉を入れてスイッチを押すと、小麦粉を水でこね、肉に味付けをし、それらを合体、完成したラビオリを砲身から発射する。製造されるラビオリは、一般家庭で利用されるものとほぼ同サイズ。
 時速80kmで飛ぶため、生ラビオリといえどぶつけられると結構痛い。また、肌や衣服にくっつき不快。
 別売の乾燥機を取り付けると、乾燥ラビオリを飛ばせるようになる。乾燥すると、生ラビオリ特有のくっつき能力は失われてしまうが、軽くなった分だけ速度が増し、ラビオリ外辺のギザギザが生きるようになる。威力は倍増し、場合によっては切り傷にまで発展してしまうこともある。凶悪。
 ちなみに、ラビオリを製造するのに使用される調味料は補給不要である。塩も砂糖もケチャップもオイスターソースも、この機械が自力で生み出してくれる。
 この奇跡ともいえる便利機能は、唯一、この機械だけがもっている機能である。製作者の意向により、他の機械に搭載されることは絶対に無い。機械の中身やプログラムを覗こうとすると、その気持ちだけで自爆する。
 全長30kmと巨大になってしまったのは、これら二つの補助機能が主な理由である。
 欠点は、その巨大さゆえに移動させるのが大変なことと、発射のたびに「もったいない」と思えてしまうこと。それのみ。
 スイッチを押してから発射するまでの20分強のタイムラグは、読書でもしてのんびりと過ごせば解決する。製作者のお勧めは、ジョジョの奇妙な冒険、その四部ということだ。