ただの日記

 リサイクルショップの内壁に、大きなドラえもんのぬいぐるみがもたれかかっていた。笑顔ではあったけど、微妙に曲がった姿勢と、視線の先が壁と棚の何もない隙間だったことから「ああ疲れてるんだな」という同情の言葉を連想させて、なんだろう、サンタクロースは現実にいないんだという子供の頃の気持ちをもう一度味わったような、いつも楽しげに話し掛けてくる親戚のおじさんが実は借金まみれで家無しなのを知ったような、どちらかといえば後者の切なさをそのドラえもんから感じた。