不謹慎かもしれないけど

 裁判に関するニュースが流れているときの映像が、無意味に思えて仕方がない。
 よく見かけるのだと、裁判長の位置からカメラが徐々に下がっていって、誰もいない被告人の席を映して止まるっていう、アレ。
 アナウンサーが読む情報を、映像で補佐するのがテレビのニュースじゃないのか。裁判が終わった後の裁判所の様子なんて、どうだっていい。大抵の人がわかっているし、わかったところで情報の内容や濃さに差はない。
 無意味だ。
 情報を追加する気がない(できない)のなら、せめて、もうちょっとアトラクション的な要素がほしい。
 例えば、裁判長の位置からカメラが下がっていくと、被告人の席に何者かが背中を見せて立っている。誰だろう、被告人かなと思いつつ、アナウンサーの原稿読みを聞いているとその何者かが振り返る。見覚えのある顔。裁判長だ。
 え、裁判長、たしかにさっきまでは自分の席にいたはずなのに?
 そんな感じでサプライズ。
 裁判のニュースとしては無意味な追加要素かもしれないが、映像自体の価値としてはこちらの方が上だ。絶対にそうだ。各局の皆さん、どうだろうか。