地味にイラつく

 今日、自分の行動に地味な効率悪さを見つけてしまった。


 1.ドアノブを開けようとして手をぶつける。
 2.「痛っ」と言う。
 3.開ける。


 リストだけ見ると分かりづらいが、2と3は同時進行できるはずなのに同時進行していない。つまり、いちいち「痛っ」の音が消えるまで一旦静止してから改めてドアノブを回している。
 止まったことでの利点はない。状況は手をぶつけたその時点で十分理解しているし、かといって違うことを考えていたわけでもない。頭は、口と同じように「痛っ」の言葉を重複させている。完全に無意味なストップだ。
 ああくそ。地味に効率悪くて地味にイラッとする。
 一コマごとの動作が大きいレトロなアクションゲームのキャラクターになったかのような気分だ。もし、このドアノブの瞬間を写真に収められていたなら、そこに見覚えのある自分の姿はなく、かわりに色味の派手な32x32マス構成のドットキャラクターがいることだろう。ハハハハハ。そんなわけねーじゃん。
 …?