なんとなく漫才

B「カフェと喫茶店の違いは何だと思う?」
X「あ、それ俺わかるよ」
B「へぇ、じゃあ何?」
X「カフェは良い匂いで、喫茶店はくさい!」
B「違うよ」
X「違うもんか!」
B「違うってば」
X「俺、良い匂いの喫茶店なんか入ったことないよ!」
B「この店、良い匂いしない?」
X「しない! くさい!」
B「おい、やめろって」
X「嫌だ! だって実際くさい!」
B「やめろって。店長がこっち見てるぞ」
X「なんだあのハゲ。くさい!」
B「店長はくさくないって」
X「いや、くさい! 喫茶店の関係者は皆くさい!」
B「やめろって! もう来れなくなるだろ!」
X「来ないからいい!」
B「何だよお前、せっかく良い店教えてやったのにさ!」
X「どこが良いってんだ、こんなくさい店!」
B「くさくない!」
X「くさいよ!」
B「くさくないって!」
X「いいや、くさい!
  前々から思ってたんだけど、お前もくさいよ!
  お前がくさいのって、喫茶店に入り浸ってるからじゃないのか!?」
B「何言ってるのかよくわからないよ!」
X「くさい! お前と喫茶店はくさい!」
B「なんだと! 俺はくさくない!」
X「いいや、くさい!」
B「いいや、くさくない!」
X「お前からはハエが好んで寄ってきそうな死臭がする!」
B「違う! 俺からは良い匂いがする!」
X「しない!」
B「する!」
X「嘘をつくな!」
B「嘘じゃない! 俺からはジャスミンの香りがする!」
X「しない! マジに死ね!」
B「死なない! 俺は死なない!」
X「お前はくさい! 喫茶店もくさい!」
B「俺はくさくない! ジャスミンの香りがする! 喫茶店は普通だ!」
X「喫茶店はくさい!」
B「くさくない!」
X「くさい! 死臭がする!」
B「死臭なんてしない!」
X「する!」
B「しない!」
X「する!」
B「しない!」
X「する!」
B「しない!」
X「する!」
B「しない!
  …何か、変な匂いがしないか?」
X「ほら、死臭だ!」
B「違う。何かコゲてるような…ああっ!!」
X「店長が!」
B「Xを思いきり睨みつけている!!」
BX『怖い!』
B「…」
X「…」


BX『ありがとうございましたー』


  客席に一礼。終了。