眠気のある日の日記

 なんか、猫がスクーターに轢かれてたけど元気だった。
 前輪と後輪が胴の上を通っていくのを見て、その直後には車道から排水溝の奥へと走っていくのを見た。動きに異常はなく、血も出ていない。モロに轢かれておきながら、なんの怪我もないただの猫だった。
 猫の感情はわからないが、そんなに驚いてもいなさそうだった。
 轢いてしまった後に何度も振り向いて状況を確認したスクーター乗りのおじさんと、直接の当事者でもないのに、目撃しながら「おおぐぇ」とよく分からない叫びをしていた自分だけが驚きの表情をしていた。
(ちなみに「おおぐぇ」の前半「おお」は「危ないぶつかる!」を意味しようとしており、後半「ぐぇ」はゲームキャラクターがダメージを食らったときの「痛っ」「熱っ」のような反射運動と同等である。一つの会話文の中に時間差があり、さらに前半「おお」は言い間違いの一線を超えた大きなミスであるので、全体「おおぐぇ」の事態はパッと見単純なようで実は複雑。芸人で喩えると、小島よしお的とも言える)
(ちょっと違うか)
 まぁ要するに、猫は強いってことだ。そういう日記。